369ART(みろくアート)代表の渡邉 陽子です。
私は20年以上障がいのある方々と関わってきました。その中で障がいのある人が、同じ人間でありながら社会からの偏見や差別を受けているという現実を知りました。また、人と同じことができず周りと馴染まない言動を問題行動とされ、自己肯定できずにいる人が多いこともわかりました。
以前の私は支援者として、彼らが社会で生きやすくなるよう出来ることを増やし、社会に合わせる術を教えなければと思っていました。そして私自身も、社会に合わせるように生きていました。しかし周りの目を気にするあまり、人と比べて出来ない自分を責めたり体調を崩したりするようになりました。
そんな時に自分を救ってくれたのがアートでした。障がいのある方のアートに触れた時、何にもとらわれず好きな風に描いてあった作品に、まさに「自由」を感じました。
「私ももっと自由に表現していいんだ!」と気づき、自分と向き合いながら、やりたいことを心のままに表現することで本来の私らしさを取りもどし、少しずつ自分に自信が持てるようになりました。
自己表現は生きること、存在そのものです。自分が主役の豊かな人生を生きるために、アートが一つのツールになると考えます。アートはこの世を救う。今の自分を認めて許し、魂が震えるような喜びを感じられた時、そばで一緒に泣いたり笑ったりできる存在でありたいと思い、369ARTを立ち上げました。
1967年生まれ。富山県砺波市在住。
1995年より障害者支援施設、グループホーム、地域活動支援センターに勤務し、障がいのある方々と20年以上関わる。その間、保育士・ホームヘルパー・社会福祉士・相談支援専門員の資格を取得。
プライベートでは2011年より、娘が通っていた地元団体との関わりをきっかけにミュージカルの舞台に立つ。歌・ダンス・演技などで表現することの楽しさに目覚め、以降多岐にわたり表現活動を展開している。
2022年、369ARTを設立。アートを通して自分らしさを表現できる人を増やすことを目標に活動する。